Back to Howawan's Homepage to index return to index2

NORO01-2309201500/野呂第一巻より* ......

inhalts

NORO01-2309201500@安浦病院では、まるで学校のように、様々な部活があったようである。例えば茶道部のことが記してあった。今に考えれば、ひどく忙しい勤務の合間にこのような場が設けられたことにある種感銘を覚える。  (前略) 当茶道部は十月十七日第一回部会十三名の会員を募り、なごやかな雰囲気のもとに開催しました。当部の目的は、日常生活にすべて必要な生活のマナーとして如何にあるべきかを探求する、お互の親睦を計る簡単な部会として発足しました。日夜勤務そして家庭生活に追われる我々にとって最も必要な生活の安定となる、安息と言う事を、茶道を通じ分析研究することが必要と考えます。(後略)(創刊号 茶道部 斉藤安浦病院では、まるで学校のように、様々な部活があったようである。例えば茶道部のことが記してあった。今に考えれば、ひどく忙しい勤務の合間にこのような場が設けられたことにある種感銘を覚える。  (前略) 当茶道部は十月十七日第一回部会十三名の会員を募り、なごやかな雰囲気のもとに開催しました。当部の目的は、日常生活にすべて必要な生活のマナーとして如何にあるべきかを探求する、お互の親睦を計る簡単な部会として発足しました。日夜勤務そして家庭生活に追われる我々にとって最も必要な生活の安定となる、安息と言う事を、茶道を通じ分析研究することが必要と考えます。(後略)(創刊号 茶道部 斉藤由美子) むしろ、部活を歓迎している皆さんの気持ちが伝わってくる。 また、患者の情緒教育を考える上で、他所の試みを見学するようなことも行われたようである。例えば、由美子) むしろ、部活を歓迎している皆さんの気持ちが伝わってくる。 また、患者の情緒教育を考える上で、他所の試みを見学するようなことも行われたようである。例えば、

 十一月十六日下関市公民館で開かれた標記作品展を見学。そこには杖、草履、編物、縫いぐるみ、絵画等種々展示されていたが中でも絵画が一番印象に残っている。丁度全部を見終ったころ下関保健所の方が私達のところに来て絵の一つ一つについて比較説明され、絵の内容、色の使い方、塗り方、或いは攻撃的なとか感情の投影を現はし画用紙一面に乱暴な書き方をしていると言ったようなことで大体その病名症状がわかると聞きあまりにもそれが画面に表はれているのに驚くと共にこういったことを自分もよく勉強し帰ったら必ず月に一枚づつでも皆に書かして先生方に経過観察参考資料に役立たして戴くと共に、時には院長先生の指導のもとに作品展を開いて一般社会にも呼びかけ精神病の理解と認識を一層深めるようにしたらよいのではないかと痛感しました。(創刊号 身体障害者作品展を見て 友重チエ子) ここでは、当時(1962年)、職員の複数が、今のように手早く行くこともできないであろう下関まで出向き、精神障害を持つものの様々な作品を見、かつ保健所の方の指導内容に、新鮮な驚きを感じたと共に、精神障害への理解を深めるだけでなく、安浦病院の患者にも適用してドクターの観察や参考に役立てようと考えたことは、これら疾患への接し方、理解の仕方を深く「気づき実践する」第一歩としては、まさに驚嘆に値することのように思える。この「気づき、実践する」態度は、またその後導入されるモンテッソーリ教育の教育態度そのものである。